火の鳥(太陽編)

久々の投稿です!漫画の紹介です。手塚治虫の「火の鳥」という漫画を聞いたことがありますか?1954年から1988年までに連載されたかなり古い漫画ですが、めちゃくちゃ面白いので、皆さんもぜひ読んでみてください!特に「太陽編」がおすすめです!

あらすじ(太陽編)

「壬申の乱(西暦672年頃)」と「21世紀初頭に起きた争い」を舞台にして、二つの時代の宗教戦争を軸に、どれだけ時代が移ろうが無くなる事のない人類の権力闘争を描いた物語といった話です。

火の鳥とは

地球創生から滅亡までの時間軸を十四巻で壮大にまとめ上げた作品です。不死の力が手に入るとされる火の鳥の生き血を求めて、人類が欲望のままたくさんの争いと犠牲を払うものの、結局は手に入らないという過程が様々な世界観で展開されます。同じことを繰り返してしまう人類の愚かさや輪廻感といったことが一貫するテーマだと思います。

以下、ネタバレを含まないように作品を紹介します。

太陽編の魅力①:主人公のオオカミ青年がかっこいい

主人公は百済の王家の一族の青年で、戦争で敗北し、敵に顔の皮を剥がされ、代わりにオオカミの皮を被せられ、それが取れなくなってしまったという設定です。また主人公は何度も21世紀の宗教戦争の戦士と入れ替わり、2つの世界で戦い続けます。極限の戦争下で生きるために懸命な姿は心打たれますし、同時に魅力的なオスでもあります。

太陽編の魅力②:戦争はなぜ起きるかをリアルに描く

歴史上、政治と宗教は、お互いが結びつくことで人々を統治してきました。例えば、本作では、天智天皇が仏教を政治利用し始めたことで、地方の反乱を治めようとする過程が描かれます。統治するため仏教を広めるわけですが、地方の豪族が地元の宗教を信仰していて従わない場合、武力行使でといった具合です。

戦争は、双方が正しいと思って始まります。正しいと思う者同士の戦いは止めようがないため、むごいとこまでとことんやるでしょう。そして勝ったものが歴史として残り、負けたものが悪者として排除され続けるのです。納得のいく話ですよね、それがこの漫画でとてもわかりやすく展開されます。

太陽編の魅力③:二つの世界観を繋ぐ構想力が凄い

壬申の乱の時代と21世紀の宗教戦争とを、ともに戦士として行き来する主人公にとって、国家統制と思想的自由というのが共通するテーマです。同じ人物を時空を超えてリンクさせることにより、歴史は繰り返すというカルマを思い起こさせてくれます。初見では最後までこの二つの世界がどう繋がるのか予測できず、読み応えがあります。

最後に:手塚先生はすごい!

マンガの神様として知られる手塚先生ですが、亡くなられてからもう何年も経つのに、構想力のクオリティが高くて、今だ多くの作品に影響を与えていると言われています。また漫画に対する熱意がすごく、締め切り直前になってから全部描き直してしまうなどの逸話も残っています。

漫画を読むなら、手塚先生の漫画は読まないともったいないですよ〜。

以上、作品紹介でした!

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