三島由紀夫賞を最年少で受賞した作品です!(新鋭的な作品に送られる賞だそうです)
話題性
作者はこの作品で、21歳で賞を受賞したそうで、最年少ということで当時もてはやされてましたね。
本作の内容
上野真幸という男性アイドルの推し活に生活の全てを捧げる女子高生の話(今の時期で男性アイドルというと、例の事務所がチラつきますがw)
主人公はADHD気味で、努力しても期待通りのことができず、家族にはなぜ当たり前のことができないのかと責められるばかりで、学校もろくに行けず、その捌け口として自傷行為のように推し活に過剰に熱を入れる。
最終的に、推しの引退によりその捌け口を失うことになるが、物語はそこで終わる。
推し燃ゆの意味
推しが炎上したという意味。作中で推しがファンを殴ってしまい叩かれる。
推しはアイドルとしての生きづらさを誰にもわかってもらえずファンを殴る。
感想
場の描写がとても正確で現実的。「実際にこういう人もいるんかな」って思った。
自分なりに、推し活を恋愛や趣味など別のものに置き換えて考えてみたけれど、やはりしっくりはしない。推しがいる人にしかわからないのかも
盲目的に推しのことが好きになるのだから、なぜ好きなのかと聞かれても、「推しの仕草」「推しの声」「推しの色」など他人には理解できない返答になってしまう。
恋愛とかと同じで、一方的な感情って、アイドル以外の人に向けたら煙たがられますもんね、でもアイドルならそれが許される。
推しって、何かに愛情を注ぐことで自分の存在意義を確かめるツールとしても使えるんだなって思いました。
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